限界利益と損益分岐点分析についてみていく前に、まず理解すべきなのが、「変動費」と「固定費」の概念です。 「変動費」とは、操業度に応じて比例的に増減する原価要素であり、「固定費」とは操業度の増減にかかわらず変化しない原価要素を意味します。 損益分岐点や損益分岐点比率、経常安全率の計算方法や限界利益、限界利益率の意味や目的、計算方法をわかりやすく解説。計算にあたり必要な固定費と変動費の違い等についても説明していますので損益分岐点や限界利益について知りたい方はぜひご覧ください。 損益分岐点=固定費÷限界利益率. 話を簡単にするために、事業が単一商品のみとすると、売上高は価格pと販売数qの積である。つまり損益分岐点の売上高はp×qだ。そして損益分岐点のときは「限界利益=固定費」だから次の式が成り立つ。 損益分岐点売上高を簡単に求める公式は下記の通りとなります。 損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率 a社の例にあてはめてみましょう。 固定費(1,800)÷限界利益率(30%)=損益分岐点売上 … よってd社の損益分岐点売上高は、限界利益率0.2と固定費10万円を踏まえ、 「限界利益率0.2=固定費10円(限界利益)/損益分岐点売上高」となり、「損益分岐点売上高=固定費10円÷限界利益率0.2=50万円」と計算できます。 限界利益率が大きくなると損益分岐点が下がり、収益性が向上します。限界利益率を求める計算式は次のとおりです。 限界利益率=限界利益÷売上高. 限界利益率は、損益分岐点を求める際にも使われます。 損益分岐点=固定費÷限界利益率